この度はWeltWiringのケーブルをお求め下さり、誠にありがとうございます。
ケーブルの音を存分に楽しんでいただくために、取り扱いについてご説明させて頂きます。
1. XLRコネクタのリングカラーについて
NEUTRIKのXLRコネクタのリングのカラーによってサウンドが若干変化します。
その傾向を含めて音の設計・作成をしております。
リングカラーの交換はご自由になさって頂いて構いません。内部の部品(チャック)を外さない限りは分解とはなりませんのでご安心ください。
2.ケーブルのねじれについて
コネクタに近い部分でねじれが発生すると、ケーブルへの負担が大きくなりますので、コネクタの回転はできるだけケーブル全体で行ってください。
柔らかいケーブルは特に気にされなくても大丈夫です。
ケーブルがねじれたまま引っ張ると、キンクという状態になり、中の芯線構造が壊れたりする恐れがあります。ねじれを取ってからひっぱるようにしてください。
3.インアウトの方向性
線材の振動構造の向きを見極めておつくりしています。多くの場合は、印字の読み始めがインプットになります。ですが、モデルや個体によっては、印字と逆の方向でお作りすることがあります。振動特性を確認し、一本ずつ、適正な向きで仕上げることによって、1番良い音を引き出しています。
XLRケーブルの場合、ケーブルの印字が逆になっていたとしても、不良ではありませんのでご安心ください。
4.ケーブルの保管方法
1m以上は8の字巻という巻き方が好ましいです。ケーブルの負担が一番少ないので、音の劣化も少ないです。
基本的にはケーブルに圧力がかかると音もコンプレッションがかかる傾向になります。
5.コネクタの締め具合について
よりよい音質のために、オーディオケーブルにおいては、コネクタのネジを接着しない方法をとっています。ですので、使用中の振動によって、コネクタのネジが緩むことがあります。
もしゆるんできましたら、指先でつまむようにもちながら、軽く締めてください。適度に止まる辺りが良い加減です。
強く締めるとギュッとタイトになり、弱めに締めるとワイドになります。
お届け時には適度な状態になっておりますので、そのままお使いください。
6.プラグの分解について
コネクタのネジを接着していないため、分解が可能な仕様になっています。
分解は保証ができなくなりますのでなさらないでください。分解されたプラグの再修理は受けかねます。
一度分解すると、元の音に戻らないことが多いため、そのままお使いください。
7.コネクタの接点洗浄
お届け時には、最適な接点状態となっています。接点の洗浄は半年から一年に1回の頻度で問題ありません。接続する機器が汚れている場合は、洗浄をしてからケーブルをお使いください。
オイル系の接点復活剤はアタックが鈍くなりますので推奨していません。
接点の洗浄については下記製品を推奨します。
*洗浄剤:
HOZAN Z-294
岳南化学 Hyper Clean EE-6310(スプレータイプではなく、液体瓶です)
大洋製薬 無水エタノール
小堺製薬 無水エタノール
*綿棒:(キャノンオス用)
ダイソー 紙軸綿棒コットン100%(No116)
*ベビー綿棒:(キャノンメス用)
サンリツ 極細 ベビー綿棒 50本(オレンジ色パッケージ)
※上記はこちらで使用しているものです。参考にして頂き、お好みのものをお使いください。
※必ず換気のよい場所でお使いください。各薬品製品に記載されている取扱方法に準じて取り扱ってください。
※使用注意を必ずお読みの上、使用者個人のご責任において使用してください。
8.ケーブル部分の洗浄
ケーブル部分の汚れは、濡れた布で軽く拭いてください。
9.ラインケーブルとして使用できます
マイクケーブルは、ラインケーブルとしてお使い頂いても、設計上は問題ありません。
マイクケーブルは、〈グランドとシャーシがつながる〉ようにお作りをしています。(Neumannなどの3芯シールドモデルを除く)
アウトボードやミキサー、モニタースピーカーシステムへラインケーブルとして使用する場合、電源との経路において、グランドループが発生することがあります。
その場合は〈グランドとシャーシが分離する〉ようにお作りしているラインケーブルをお使いください。
(Neumannのマイクケーブルは、グランドとシャーシが分離していますので、グランドループを気にせずに、ラインケーブルとしてお使い頂けます。)
取り扱いのご説明は以上となります。
不明なことやお気づきの点がありましたらご連絡下さい。
よろしくお願いいたします。
WeltWiring
伊藤貴志